とっておき!!TOKYO

東京のおいしい店、いい店、安い店。ここは私の“とっておき!!”と、日々の些細な物事に感じたことをご紹介する場所です。

【とっておき!!】 アイバンラーメンPLUS (経堂・ラーメン)

   

 

 

 
香り立つ濃厚な香りとうま味。

この店の「あごだしラーメン」(780円)を表現すると
したら、このひとことでしょうか。

 

 

あごだしとは、トビウオから取っただし。
北部九州、とくに長崎の五島列島ではうどんにも
使われるほど一般的であり好まれている風味で、
福岡でも雑煮には欠かせないだしとなっています。

その濃厚でうまみの強いだしは、少しクセがあるため
好き嫌いが分かれますが、この店の主・アメリカから
来たアイバンさんがこの味にたどり着いたことは意外
でした。

場所は小田急線経堂駅の北。
駅から歩いて5分ほどの商店街の真ん中に、ちょっと
ラーメン屋とは思えない店構え。小さなガラス戸を
開けるとまず券売機があり、そこから細長いうなぎの
寝床のような空間が広がっています。

カウンターのみで16席。席の背後にガラスの引戸が
あるため店内は明るく、また席の間隔も広いため、
ゆったりとした雰囲気です。よく見るとこのカウンター、
横に縞がずっと入っていて、最初は安っぽい塩ビの
シートでも貼ったのかと思ったものの、よく見るとこの
縞の正体は合板の断面。合板を細く切り、そのまま
縦に積み重ねて接着しカウンターが作られています。
合板の断面を美しいとみるセンスもなかなか非凡です。

前回来たときも食べたのはあごだしラーメンだったの
ですが、少し期間が開いたこともあり今回も。

麺は細麺のストレート。博多よりは太く、久留米よりも
またちょっと太い感じでしょうか。色が黄色というより
黄土色のようにくすんで見えるのは全粒粉を使って
いるからでしょう。少しもちっとした、小麦の味がする
いい麺です。

トッピングの野菜は水菜で、細切りにされたメンマ。
チャーシューにはオレンジ色のドレッシングがかかる
ところが、日本人の発想ではありえないところだと
感心してしまいます。

味は、とにかくあごだし。
繰り返しになりますが、その濃厚なうま味が醤油に
よって引きだされまとめられた感じ。柔らかめの麺も
とてもスープと合っていて、最後の一滴まで味わい
尽くしたくなる、そんな一杯です。
ただ、スープの印象があまりに強くて、チャーシューも
水菜もメンマも影が薄いのが難点と言えば難点では
ありますが。

そしてサイドメニューは「豚チーズトマト飯(300円)」。
券売機のボタンに手書きで書いてありましたから
最近できたばかりなのでしょう。
円筒形にコンパクトに形成されたごはんの上に、
細かく裂かれた豚肉をトマトであえ、チーズで焼き
固めた感じの小品。これがけっこうおいしくてびっくり
です。量は少ないものの、満足感は高いです。

あごだしといいトマトといい、うま味に対する理解と
洞察力の深さがうかがえるこの店。

都心からわざわざ向かうには少し勇気がいる距離
ではありますが、機会があればぜひ一度訪れてみて
ください。

魚が嫌いでなければ、きっとあごだしの虜になること
請け合いですから。

 

 

 

 

この文章は「とっておき!!のねごと。」からのものです。
http://www.totteoki.jp/negoto/

 

 

 

 

 

 

アイバンラーメンPLUSラーメン / 経堂駅宮の坂駅山下駅
夜総合点★★★★ 4.5
昼総合点★★★★ 4.5

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