とっておき!!TOKYO

東京のおいしい店、いい店、安い店。ここは私の“とっておき!!”と、日々の些細な物事に感じたことをご紹介する場所です。

【とっておき!!】 凪 (ラーメン・渋谷/東)

   

 

「風が止まる」と書いて凪(なぎ)。

海岸付近の一帯で、朝夕に陸風と海風が入れ替わる
際の無風状態を指す言葉です。

ふと思ったのですが、この店の「凪」という店名は
「風を止める」、つまりラーメン界の巨人「一風堂」の
勢いを止め、乗り越えるという野心の表れじゃないか
という気がします。それほどの意欲を感じる店です。

 

渋谷でも、駅の東口からしばらく歩くと様相が変わり、
整然と並んだ大きなビルと幅の広い道路ばかりという
印象になってしまいます

しかし働く人がいるからにはその人々のための場所も
ちゃんと用意されているもので、よく探すと街の片隅に
食事をする店が肩寄せ合っていたりします。

 

この店は、そんな街にある屋台のようなラーメンの店。
実際はビルのテナントのひとつなのですが、本体から
ぽつんと離れた島のような形がいかにも屋台的。

そしてメニューもまた博多の屋台を思い出させるような
ラーメン居酒屋的なものばかりなのです。

昼は、純粋なラーメン屋としての営業。

新宿ゴールデン街での創業以来の味「凪とんこつ」は
濃厚な豚骨スープに濃いめの醤油を合わせた感じ。
ちょっとこげた匂いが入っているようですが、なかなか
コクがあり、おいしいスープに仕上がっています。

麺は極細のストレート麺。豚骨ラーメンにしては
けっこう量があり、スープの上に顔をのぞかせるほど。
食感はクニクニした感じというのでしょうか、弾力が
あり、とくに麺の中心で歯を弾く感じが強く、特徴が
あります。

チャーシューはバラ肉をそのままスライスしたもので
扇状で大きくて5mm以上の厚めのものが一枚。
ねぎは青ねぎが適度にかけられています。
それ以外はない、とてもシンプルな麺です。

これを基本に、さらにコッテリ系が用意されていますが
コッテリ系は用意される数も少ないので、これらが目的
ならば早めに。

 

そして夜の営業はまさに屋台そのものになります。

象徴的なのは「だれやめセット」で、ビールか焼酎に
チャーシュー1枚&メンマのおつまみつき。
「だれやめ」というのは「疲れ(だれ)」+「癒す(やめ)」
という九州の言葉だそうで(私は知らないのですが)、
一日の仕事が終わったあとの一杯として最適です。

そして「凪餃子」。博多ならではの小さめの餃子で、
4センチほどのものが6個並んで500円。

 

 

“餃子は西に行くほど小さくなる”の法則どおりで、
宇都宮などの大きな餃子を期待してるとちょっと
肩すかしを食らうかもしれませんが、カリッと硬めの
皮の食感が楽しく、質的な満足が得られます。

 

ほかにも、「手造り豚味噌」や「酒盗&クリームチーズ」、
「じゃこ大根」など酒のアテになる小品が充実。
自家製「豚味噌」は沖縄のアンダンスーとは少し違い、
ネギなどの薬味がふんだんに入った軽いもの。

また、和と洋の意外な取り合わせの妙を楽しむ
「酒盗&クリームチーズ」はまだそう知られていない
メニュー。この屋台風の店にあるのは驚きです。

 

最後はもちろんラーメンでしめなきゃ甲斐がない、と
いうことで用意されているのが定番の「鬼ぼし」。

 

鬼のように煮干しが入っている、という意味でしょうが、
たしかにとんこつに魚系のダシが強く香り、醤油で
整えられています。強いて例えるなら高田馬場の
「俺の空」に似た味でしょうか。
(ラーメンはほかに日替わりもあり)

 

昼は純粋なとんこつラーメンの店として。
夜は多彩なつまみでたらふく飲むも良し、夜食として
ラーメンだけで帰るも良し。

まさに屋台であるかのように自由に使える貴重な
店でり、いつもすぐそばにいてほしいような、そんな
存在の店だと言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

メニューや地図など詳しい情報は下のリンクからどうぞ。
http://www.totteoki.jp/shibuya/nagi.htm
この文章は「渋谷とっておき!!」からのものです。
http://www.totteoki.jp/shibuya/

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