とっておき!!TOKYO

東京のおいしい店、いい店、安い店。ここは私の“とっておき!!”と、日々の些細な物事に感じたことをご紹介する場所です。

【とっておき!!】 ぼり・うむ (西早稲田・ラーメン)

   

「ガッツリ」という言葉が大嫌いです。

 

 

 

「ガツガツ」と「たっぷり」を語源とするこの言葉、
いかにも食べる様子の下品さというか貧乏くささが
目に浮かぶようで、まるで黒板を爪で引っかく音を
聞かされたときのように背筋が寒くなってしまいます。

その「ガッツリ」を用いて「新・ガッツリ系」を名乗る
この店のラーメン。「ぼり・うむ」という店名からして
量の多さが連想され、去年春のオープンは早くから
気づいていたものの、これまで足が向くことは
ありませんでした

しかしふとしたきっかけで今月訪れてみると、意外にも
量はそれほどではなく、スープの味もおだやかな感じ。
聞くと今年(2010年)2月にスタッフの変動があり、それに
伴って味も変化したようなのです。

 

店の言葉を借りるならば「インパクト勝負の味」から
「デイリーな味」に少しシフトしたとのこと。

たしかに通常、ほかの店との違いを打ち出そうとすれば
油(脂)をコテコテにし、塩を大量にぶち込めば簡単に
味にインパクトをつけることができます。さらに麺の量を
増やせば、単に安く腹一杯になりたい客にとっては
イコールいい店になることでしょう。

しかしそれではラーメン・つけめんは料理ではなくなり、
限りなく”エサ”に近づいていってしまいます。

 

見た目はガッツリ感を残しながらも、実際はある程度
マイルドな味にして一線を守っている、というのがこの
店の味を表現するのに適切ではないかと思います。

詳しく見ていくと、麺はかなり太めで食感はもっちり。
小麦のうま味がしっかりと感じられるおいしい麺です。
自家製を名乗る麺はたくさんありますが、この麺は
そのメリットを最大に生かしたものと言えるでしょう。

スープはとんこつをベースにしながら獣臭が少なく、
澄んだ感じ。これに煮干しを合わせて醤油・塩にんにく
などの各種味付けをし背油で仕上げるスタイルですが
「醤油」も「塩にんにく」も決して出しゃばることなく
さらりとした味に仕上げられています。
私の好みは醤油ですが、甲乙つけがたいレベルです。

トッピングはもやしがメイン。店としては食べる前に
麺ともやしを混ぜて食べてほしいとのこと。
シャキッとしたもやしの食感が麺のもっちり感と一緒に
楽しめます。まあ、混ぜるかどうかは好みで。

そのほかバラ肉を甘辛く煮たものが添えられており、
この煮汁がスープに変化をつける仕組み。たしかに
ラーメンのトッピングが必ずチャーシューでなければ
ならない決まりはないわけですから、これもまたあり
でしょう。

 

また、豚バラ肉をスライスしたものを味付けしあぶった
ものをこの店ではチャーシューと呼んでいますが、
このけっこう大きな一枚が150円とお得。あぶり具合は
その時々で違うようですが、しっかりあぶられたものは
歯ごたえもありなかなか楽しませてくれます。

さらに、いわゆる”全部のせ”を「王様ラーメン」と
呼んでいて、肉と野菜(もやし)をダブルで盛って、卵と
チャーシューと海苔を付けて1,000円。麺の量は400g
まで自由に選べる、となっています。

しかしこれはちょっと巨大すぎて食べられそうになく、
私は店内の壁に貼ってあった「小王様ラーメン」を頼み
ましたが、これはトッピングの肉・野菜を通常にし、卵を
半分にしたもの。適度な量でしたが、普通のラーメンに
トッピングするのとあまり変わらずわざわざ別メニューで
ある理由を感じませんでした。

ガッツリ系を名乗りながらも、意外にもやさしめの味と
いうことで安心して食べられる感じ。

麺のおいしさは特筆ものですから、ひとつ試してみる
価値はあるでしょう。

 

 

 

この文章は「渋谷とっておき!!」からのものです。
メニューや地図など詳しい情報は下のリンクからどうぞ。
http://www.totteoki.jp/shibuya/

 

ぼり・うむ (ラーメン / 西早稲田、東新宿、新大久保)
★★★★ 4.5

 - とっておき!!, 早稲田