とっておき!!TOKYO

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【ねごと。】 盗られた?「はやぶさ」。

   

JR西日本とJR九州は、きょう(20日)正式に「みずほ」を発表しました。


                                                (JR九州HPより)

「みずほ」は、山陽新幹線と九州新幹線を新型N700系で
直通運転する最速達タイプの列車。

当初計画されていた速達タイプの「さくら」よりさらに速く、
3時間45分で新大阪-鹿児島中央間を駆け抜けます。

しかし、せっかく愛称を公募して決めた「さくら」がありながら、
まるで屋上屋を継ぐかのように「みずほ」を作るのは
ちょっと不可解。

 

 

しかし、どうもこれは最初から予定されていたような気がします。


                                                (JR九州HPより)

つまり、筑後平野の田んぼの真ん中にぽつんとできる「筑後船小屋」
など、政治家の横車などによってやたらと駅が多くなってしまった
九州新幹線。

新鳥栖と久留米の間など、わずか5.7kmしかありません。

こんなに駅を作ってしまった以上、博多-熊本でいえば
速達タイプの「さくら」といえども間の5駅すべてを通過するわけにも
いかず、久留米・新大牟田の2駅くらいには停めざるを得なくなって
しまいます。

そうなると熊本-鹿児島中央も完全ノンストップというわけにもいかず、
熊本県内に停めるなら鹿児島にももうひと駅、ということになって
2駅は停車しなければならなくなってしまいます。

だから”その上”が必要になったということでしょうか。

つまり「さくら」は「ひかり」相当とし、その上の「のぞみ」相当が必要だと。

それはある意味、そうした政治的・地域的しがらみに囚われていた
JR九州に対し、業を煮やしたJR西日本が無理やり作らせたのかも
しれません。

上の図でも明らかですが、”最速達”の博多以南での停車駅は
熊本・鹿児島中央の2駅。人口・都市機能などからして真っ当な
判断です。

これで所要時間は3時間45分となり、航空機と互角に戦える体制が
整ったのです。

ところが、名前に失敗しました。


公募で決めた「さくら」はもとは寝台特急のもの。

かつて東京-長崎・佐世保を結んだ列車の名だったのですから
長崎ルート開通まで待っておけばよかった気がします。
(ただし、長崎ルートが本当に開業できるのならば、ですが)

そもそも「さくら」じゃちっとも速そうに見えません。

そして今回の「みずほ」。


                                                 (JR九州HPより)

「みずほ」はもとは東京-熊本の寝台列車。
ですから鹿児島まで走る列車名としてはあきらかな”力不足”。

これも速そうに見えないばかりか、銀行の名前としてかなり既視感が
あります。

思うに、JR西日本・九州はもともと「のぞみ」相当の列車を
作ることを想定していて、最初から「はやぶさ」の名を用意していた
のではないでしょうか。

「はやぶさ」はかつて東京-西鹿児島(現在の鹿児島中央)を走っていた
寝台特急の名。猛禽類のハヤブサのイメージからしても申し分
ありません。

だから「ひかり」相当の列車の公募ではあえて速そうに見えない
「さくら」の名を選んだ、と考えるとうまく説明できるような気がします。

ところがその「はやぶさ」を、JR東日本に”盗られた”と。

「さくら」が決まったあと、東北新幹線の新型E5系の愛称として
「はやぶさ」が選ばれてしまったのです。

JR東日本からすれば、すでに速達タイプが「さくら」に決まった以上、
空いている「はやぶさ」を使うことで遠慮する必要はありません。

折しも小惑星探査機「はやぶさ」の帰還が話題になっていたこともあり、
そのネーミングはまさにタイムリーでありました。

つまりJR西日本・九州にしてみれば、もたもたしている間に
「はやぶさ」の名をJR東日本ににさらわれる形になってしまったのでは
ないかと。

そして残った名前は「みずほ」だけ…。

せっかく航空機と戦う体制は整ったものの、名前がかっこ悪くなって
しまった山陽・九州新幹線「みずほ」。

前途がちょっと心配です。
 

 

 

 

 

この文章は「とっておき!!のねごと。」からのものです。
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 - ねごと。