とっておき!!TOKYO

東京のおいしい店、いい店、安い店。ここは私の“とっておき!!”と、日々の些細な物事に感じたことをご紹介する場所です。

【とっておき!!】 丸星ラーメン (福岡久留米)

   

 

DSC00340a.jpg

 

九州ラーメンを語るときに、必ず出る小話があります。

あるラーメン店でのこと。
店のおばちゃんが持ってきたラーメンを見ると、
丼を持つおばちゃんの親指がスープにどっぷりと
つかっています。

「ああ!おばちゃん!指が、指がぁ!」と言うと
おばちゃんは平気な顔でこう返します。

「だいじょうぶ、熱くなか!慣れとるけん。」

 

 

 

実はこのエピソードの発祥とされるのがこの店。

とんこつラーメン発祥の地・久留米においてもなお
かなり初期から営業する店だけあって、その素朴さは
九州の中でも群を抜いています。

九州を縦に貫く国道3号線の筑後川の手前、ほとんど
バラックと呼んでよさそうな建物の前には行列が。


 

行ったのが正月3日の昼過ぎということで、ちょうど
帰省中の人々やヒマを持て余した人々が押しかけ、
店外に20人ほど、店内にさらに10人ほどの行列が
できていました。


 

店の入り口すぐに券売機がふたつあり、そこで食券を
買うと次におでん売り場が。丸天やごぼう天、牛スジ
など、九州のおでんそのものがセルフサービスでの
提供。(もちろん食券は購入)

そして行列の先頭となり、席に案内されるのですが
おばちゃんたちの指示はけっこう曖昧。さすが九州
といった感じの南国的いい加減さなのです。
ですから客は、たぶんおばちゃんたちが案内したい
のはこのへんなんじゃないか?などと想定しながら
席に着くことになります。

店内は質素というよりも、いまどき珍しい「粗末」
という言葉がぴったりな感じの土間の空間。しかし
決して不潔ではなく、意外に居心地は悪くありません。

混雑時には注文とは関係なく常に作り続けている
ようで、食券を渡すとほんの1、2分で出てきます。
このとき、おばちゃんの指を見落としてしまったのが
残念でした。

味は、先に書いたように実に素朴なもの。
白濁し、油がほぼ全面に浮かんだスープはこってりと
していて少し塩味強めの正統派とんこつスープ。

麺は博多よりも少し太めで柔らかいストレート。
弾力よりもぷつっと切れる歯ごたえが楽しいタイプで
小麦そのものの味も博多よりも豊かに感じます。

チャーシューは量が少なく、多少ぱさつくものの
1杯380円なのですからこれで文句を言うのは
お門違いというものでしょう。

 

スープを飲んでいくと丼の内側から「祈る 交通安全」
の文字が現れるのは国道沿いの店ならではです。


また、店内で売られている「お土産ラーメン」は生麺が
3玉入っていながらなんと350円。スープは粉末です
が出来が良く、コストパフォーマンスは非常に高く
なっています。これは本当にお土産としておすすめ。
電話でも取り寄せられるようです。

近年、東京などではラーメンが完全に流行りすたりの
モノとなり、コロコロ人気店が変わっていくなかで、
数十年にわたって同じ場所で同じ味を提供し続ける
この店。

建物はボロでいいから、いまと変わらぬ味と価格で
みんなをいつまでも喜ばせてほしいものです。

 

 

 

この文章は「渋谷とっておき!!」からのものです。
メニューや地図など詳しい情報は下のリンクからどうぞ。
http://www.totteoki.jp/shibuya/

 

 

丸星ラーメンラーメン / 宮の陣駅
夜総合点★★★★ 4.5
昼総合点★★★★ 4.5

 - とっておき!!, 旅先編, 福岡