とっておき!!TOKYO

東京のおいしい店、いい店、安い店。ここは私の“とっておき!!”と、日々の些細な物事に感じたことをご紹介する場所です。

【とっておき!!】 しんばし光寿 (居酒屋・新橋)

   

 

 

 
日本酒を呑ませる居酒屋としてはかなり有名ですが、
何よりも驚いたのは酒肴の素晴らしさです。

写真はお通しの膳ですが、キャベツとしらすの塩煮、
じゅんさいとろろのほか、豚軟骨や鮭、サツマイモの
レモン煮など6品。どれもとてもおいしく、これだけで
二合は飲めそうなほど充実した膳です。


お通しはこれだけで済まず、お椀と小鉢がこの前に
来ているのですが、お椀の中はなんとミネストローネ。

「やられた。」と思わずつぶやいてしまいました。
日本酒にいきなり汁物で、しかもミネストローネとは、
悔しくなるほど奇想天外で巧妙です。

また、膳のキャベツとしらすの塩煮もまた塩梅がよく、
じゅんさいととろろもまた、じゅんさいのうま味を殺さ
ない加減の味付けが絶妙。


またそのほかの、自分で選ぶ酒肴もしかり。
刺身の盛り合わせにしても、見た目はよくあるものが
並んでいますが、一品一品のモノが違います。
まず驚いたのはタコ。身がふっくらとしなやかで、
細やかな繊維が隠れているかのような歯触り。
マグロの赤身もしっとりとしていてジューシーです。
もちろん冷凍でなく、質の高いものであることは
最初のひと口でわかってしまうほどです。

場所は新橋駅の東側、広場を越えて大きな通り
(第一京浜)を渡ったすぐ向かいの雑居ビルの地下。


看板がなければとてもこの先に居酒屋があるとは
思えない階段をくぐり、まるっきり雑居ビルのままの
廊下に不安になりながらも歩くと、突き当りに店が。

店の扉を開ける瞬間まで雑居ビルの雰囲気そのまま
なので、かなりスリリングというか不安感たっぷりです
が、店内はいきなり別世界のような趣。靴を脱ぎ、
板間で掘りごたつ式のカウンターやテーブル席に
腰かけた瞬間にゆったりとくつろげるのは、店外との
落差のおかげもあるかもしれません。


そして天井にはびっしりと日本酒のラベルが。
まさに日本酒への愛に満ち満ちた店です。

席では、この日お勧めの酒が一面に書かれたB4の
紙がランチョンマット代わりに敷かれ、客はこれと
にらめっこしながら酒を選んでいくことに。


この日は「根知男山」「東一」「鍋島」など片口で頼み
分けながらちびちびと。とくに佐賀の「東一」「鍋島」が
さわやかな香りとふくよかな味わいを両立させていた
のが印象的で、昔の「レイホウ」を使った佐賀の酒の
イメージがもはや過去のものとなっているのを実感
しました。


そのほかの酒肴で言うと「稚鮎天ぷら」(680円)は
口にした瞬間、ほろ苦さと香りがふわっと口いっぱい
に広がる感じ。また「胡瓜明太マヨ」(380円)もマヨ
ネーズを使いながら決してジャンクフードに堕する
ことなく、きゅうりのみずみずしさが活きています。


酒の良心的な価格もさることながら、やはり酒肴の
おいしさ、そしてなによりこれだけ手がかかっている
というのに価格の安さに驚くばかり。
この店がこの価格でやっていけてるのだとしたら、
他の居酒屋すべてのつまみは暴利です。

スタッフの心配りも行き届いており感心するばかり。
日本酒の店だというのに、ビールを続けて頼んでも
嫌な顔ひとつしません。また、さらに素晴らしいと
思ったのは、常にチェイサー(水)を切らさないように
してくれること。

日本酒というとその度数の高さから、とかく酩酊する
客が出るものですが、水を一緒に飲んでもらうことで
すべての客に気持ち良く呑んでもらおうというのです。

店の儲けだけを考えるなら、酒だけ呑ませていれば
いいというのにこの心配り。本当の酒飲みが、客の
ことを第一に考えて店をやっている証でしょう。

日本酒が少しでも呑めるなら、何が何でも一度は
行くべし。

絶対のお勧めです。

 

 

 

 

この文章は「渋谷とっておき!!」からのものです。
メニューや地図など詳しい情報はリンクからどうぞ。
http://www.totteoki.jp/shibuya/

 

 

 

酒仙 しんばし光寿居酒屋 / 新橋駅汐留駅内幸町駅
夜総合点★★★★ 4.5
昼総合点★★★★ 4.5

 - とっておき!!, 和食, 渋谷以外